筆者は介護士歴10年の元介護士なのですが、介護士をしていて一番楽しかったのが、ご利用者との会話です。
10代後半から社会人としての壁、結婚生活から子育ての壁を超える10年間を介護士として過ごしたので、その中でご利用者さんからいただいた言葉に救われることが何度もありました。
そして、いまでも辛いときや悩んだときに思い出すことがあります。
今回は、介護士時代に高齢者にかけてもらった「ありがたい言葉」をいくつかご紹介していきたいと思います。
目次
普通の人なんていない。みんな変な人
90代の女性がよくおっしゃっていました。「普通の人なんていないのよ。みーんな変な人。みんな何か問題があるのよ」
「みーんな変な人」って結構なパワーワードですよね(笑)でもとても納得ができたんです。
普通に暮らしていても「他の人はみんな上手くできているのに、自分だけが変なんじゃないか」「みんな円満な家庭を築いているのに、なぜ我が家だけ問題が起きるのだろう」と人と自分を比べてしまうことがあります。
ですがご利用者さんのおっしゃる通り”本当に普通の人”なんていないんですよね。
みんな何かしら抱えている。
この90代のご利用者さんは「私は普通の人なんて出会ったことがないわよ」と言っていました。
この言葉を聞いて、問題があるのは自分だけではないんだなぁと思えるようになりました。
筆者の子どもが小学生にあがった頃、我が子の他の子とは違う部分に悩んでいたことがあり、そんな時に「子どもはみんな問題児」という本を見つけました。
「いやいやえん」「ぐりとぐら」などの有名な絵本作家さんが出された本なのですが、そのタイトルが、90代のご利用者さんの言葉と似ているなと思いました。
子どもはみんな問題児で、大人はみんな元問題児。そして普通の人なんていないんですよね。
人と比べてしまい悩んだときに、とても心が楽になる言葉です。
(子育て中)人生で今が一番良い時よ。
第1子出産後から、ご利用者に、子どもの年齢を言うとよく「そう。子育て真っ最中なのね。人生で1番良いときね。」と懐かしんだように声をかけられていました。
お年寄りが口にするこの言葉、実は賛否あるようです。
「子育て中、一番良いとき一番かわいいときなんて言われたけど、大変すぎてそんな風に思えない!」と子育てに悩んでいる方に反感を買うこともあるみたいです。
筆者は、単純に「長い人生を生きてきた高齢者が言うんだから間違いないな」と思っていたのですが。
子育てに少々疲れてしまったとき、この言葉を思い出して、「でも幸せな時間なんだよな~」と思っています。
特に息子……「いつかおじさんになるのか……一番かわいい時期を十分に堪能しよう……。」と思っています(笑)
「あなたには変わってほしくない。でも変わってもいいね」
これは、介護士時代ではなく、筆者が子どもの頃に祖母にかけてもらっていた言葉です。
その時はその意味もよくわからず「ふーん」と思っていましたが、大人になった今思い返せば、こんなに愛のある言葉は他にあるのでしょうか。
ありのままを愛してくれて、変化も愛してくれる。
筆者も祖母のように、我が子や孫に対してこんな風に言えるようになりたいです。
子どもたちが「自分はこのままでいいし、変わっても面白いかもね」と思えるようになってほしいなと思います。
諦めることは尊いことなんだよ
これは、100歳の男性ご利用者がかけてくださった言葉です。
その時私は20歳で恥ずかしながらこの言葉の意味をいまいち理解していませんでした。
それから何年か先に、自分の意志に反して諦めなければいけないことがあり、くやしい思いをしたときに、この言葉を思い出しました。
「諦めないことが1番である」という価値観をその時ようやく払拭してもらえた気がします。
諦めるという選択をする自分を受け入れて認めてあげたいなと思えるようになりました。
まとめ
平和なはずの毎日でも時に落ち込むことはあり、そんなときに他人からかけてもらった言葉で救われることがありますね。
自分の心だけにとどめておくのは、もったいないなと思い、今回は高齢者から譲り受けた「ありがたいお言葉」をご紹介しました。
普通ではない毎日が数年続いていますが、少しでも気持ちを軽く過ごしていきたいですね。
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