大人の知恵袋

高齢の親がいまだに車の運転をしており、なんとか免許を返納してもらいたい……。と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

実際に内閣府の調べによると、70歳以上の運転免許保有者は、年々増加し続けており、令和元年は1,195万人と,昭和50年の13万人の90倍弱、昭和61年の80万人の15倍弱となり、運転免許保有者の14.5%を占めているという結果が出ています。

また、75歳以上および80歳以上の免許保有者数は年々増加を続けているという結果となっています。

たしかに最近は70代以上の方でも、外見も体力も若々しい方が多いですよね。

まだまだ車の運転など、なんの問題もないように見えます。

ですが、この調べでは、75歳以上の高齢運転者による死亡事故は、75歳未満の運転者と比較して、車両単独による事故の割合が高いという結果も出ています。(具体的には工作物衝突や路外逸脱の割合が高い)

つまり、若々しく見えても年齢に勝てない部分もあり、この車の運転問題に関して言えば、本人や誰かの命にかかわることなので、絶対に阻止したい部分でもあります。

とはいえ……「自分はもう年なのだから車の運転はやめよう」と潔く自分から免許の返納を行う人はなかなかいません。

さらに、「自分はまだ車の運転が危うくなるような年ではない」と思っている親にたいして説得を試みるのも、これまたむずかしいことです。

今回は、どのように説得したら親が納得して「運転免許の返納」をしてくれるのか、考えていきましょう。

高齢者の運転はこんなに怖い……!

冒頭でお話ししたとおり、高齢者の自動車運転者の数は年々増えてきており、さらに、やはり年齢とともに事故率もあがっています

高齢者の自動車運転で多い事故は?

実際に高齢者が運転することで、どんな事故を起こしてしまうのでしょうか。

75歳以上の方が起こしてしまう死亡事故の中で、工作物衝突が一番多く、つづいて路外逸脱の割合が多いようです。

●工作物衝突とは

トンネル、 橋梁・橋脚、標識、照明灯などの道路管理者が管理する工作物に車両が追突する事故。

●路外逸脱とは

走行中の車両が、意思に反して路外から逸脱し、人や物と衝突して起こる事故。

なぜ高齢者による事故か起こる?

警察庁交通局の高齢者の交通事故についての調べによると、令和3年の75歳以上の運転者の事故を引き起こした要因は「操作不的」が33.1%と最も多く、具体的にはハンドルの不操作や、ブレーキとアクセルの踏み間違えによるものが原因とされています。

では、高齢になると、なぜそのような事故が起きやすくなる?

高齢者の事故が多き原因は、加齢による身体能力の低下によるものです。

具体的には、

・動体視力の低下

・体力や筋力の低下

・判断力の低下

などの身体能力の低下により、運転時による適切な判断や行動に必要な動作や機能が鈍る、正確なハンドル操作やブレーキ・アクセルの操作が困難になります。

免許返納の説得は想像以上に大変…!

今のお年寄りは「お年寄り」と呼ぶには忍びないほど若々しい方も多く、自他ともに「まだ大丈夫」と思ってしまいがちです。

周りが危険だと気付いても、本人を説得するのはとても難しいことです。

どんな年齢になっても、心の底では、「自分はまだ若い」と思ってしまうものですよね。

その心は健康的に生きていくうえで大切なことですが、ときに、自分の年齢を理解して受け入れてもらうことも大切です。

とはいえ、法律で「70歳以上は車の運転をしてはいけない」という法律があるわけでもなく、本人が運転したいと思い、免許の更新ができてしまう限りは、運転をする権利があるわけです。

いくら「お父さん(お母さん)はもう若くないんだから、車の運転はもうやめて!」と言っても、納得するはずもなく……親御さんも気分がよくありません。

高齢者はとくに車がなくなってしまうと、買い物や外出の際に不便になってしまいますので、なかなか納得してもらえないパターンが多くなってきます。

どう説得する?親の車の免許返納

では、どのように説得すれば、運転免許の返納に納得してくれるのでしょう?

まずは、家族の想いを伝える

まずは、親御さんの安全を考え、「そろそろ免許の返納した方がいいのでは?」とストレートに提案します。

たとえば、「70歳になるタイミングで車の運転をやめよう」など○○までに、と期限を決めていれば、親御さんの心の準備もできるかもしれません。

必殺かわいい孫や娘による説得

親御さんにとって、この人には叶わない……という人はいませんか?たとえばご両親にとって、いつまでもかわいい娘や孫。

など、「この人に言われるとどうも素直になる」という相手がいれば、その人から「いつまでも長生きしてほしいから、まだまだ若いうちに、車の運転はやめてほしい」と伝えてみましょう。

免許返納した時の(親の心に刺さりそうな)メリットを伝える

運転免許を返納すれば、「外出が不便になる」、「もう若くないと言われたようだ」というデメリットに目が行きがちですが、車を手放すことで得るメリットを伝えてあげてください。

たとえば、

・車を手放すことで、ガソリン代、税金、維持費がこれだけ節約できる

・車を手放すことで、歩く機会が増え、運動不足解消!

・無理にスーパーに出向かなくても、これを機にネットスーパーなど便利なものを活用!

などなど……親御さんの心に刺さりそうなメリットを伝えてみてください♪

高齢者による運転事故などのニュースを目にしてもらう

百聞は一見に如かずといいますが、家族が口で伝えても納得してもらえなければ、実際に高齢者ドライバーによる事故のニュースを見てもらってはいかがでしょうか。

新聞や、テレビのニュース、ネットニュースでもかまいません。

実際、同年代や同じ状況にある人が当事者となっている不幸なニュースを見ているとなんだか他人事ではない……と思うことはありませんか?

「同年代が引き起こした事故」を見てもらうことで、当事者意識を持ってもらえるかもしれません。

まとめ

高齢者に限らず、誰しも「自分は大丈夫」と思ってしまいがちなもの。

大丈夫だ、と思っている親御さんの説得し、便利な車を手放すことを納得してもらうのはなかなかむずかしいことではありますが、重大な事故を引き起こしてしまっては後の祭り。

まだ早いかな……と感じているうちに免許の返納をおすすめしたいです。

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